AIを活用した心電図解析でカルディオインテリジェンス社と共同研究開発契約を締結しました

 みなさん、こんにちは。IR広報統括部長の岩田です。821日(木)の11時半に「株式会社カルディオインテリジェンスとのAIを活用した長時間心電図の解析技術に関する共同研究開発契約締結のお知らせ」を発表しました。

当社は医薬品候補化合物の安全性試験の受託を主力事業としており、心臓への影響については、医薬品候補化合物を実験動物に投与した前後を心電図という検査で得られる波動を見て判断しています。近年、ICH(医薬品規制調和国際会議)が作成したガイドラインでは、安全性試験の評価のための新たな推奨項目が示され、短時間ではなく、24時間以上の連続的な心電図解析へのニーズが高まっています。しかし、長時間の心電図を人の目ですべて確認するのは、時間と労力がかかる作業です。

そこで、当社はAI(人工知能)を活用して心電図を自動解析する技術を保有するカルディオインテリジェンス社と共同研究開発契約を締結し、製薬企業や研究機関向けに実験用大動物の心電図データを解析し、解析レポートを提供する受託試験サービスの構築を目指すことにしました。

カルディオインテリジェンス社は、心臓専門医とAIのスペシャリストがタッグを組んで、医師の専門的な所見を備えたデータとディープラーニングの技術をもとに心電図を自動解析する技術を開発しています。

カルディオインテリジェンス社がこれまでターゲットとしていた市場は医療現場で医師を含めた医療スタッフが心電図を読む際の負担軽減です。心電図を読むために医療スタッフはトレーニングに長い時間を費やし、正しく読むために神経をすり減らしているそうです。しかし今回は非臨床CRO業界最大手の当社の経験とノウハウと、カルディオインテリジェンス社のAIを活用した心電図の自動解析技術を組み合わせることで、医薬品候補化合物の安全性試験という非臨床試験の段階での事業化を目標とします。医薬品開発における安全性試験の業務効率化と長時間心電図データの分析力アップにつながると期待しています。