2024年3月期第1四半期決算と上期及び通期業績予想の修正を発表しました

 みなさん、こんにちは。IR広報統括部長の岩田です。82日の12時に「20243月期の第1四半期決算短信」と「第2四半期累計(上期)及び通期業績予想の修正のお知らせ」を発表しました。第1四半期の業績は売上高、利益とも会社計画を大きく上回りました。

売上高は58億円となり、前年同期比で17.5億円、43.5%の増収となりました。イナリサーチの売上高が10.7億円加わったことも要因としてありますが、イナリサーチの売上高を除いても第1四半期として過去最高の売上高となりました。営業利益は12.2億円で、前年同期比で5.1億円、71.9%の増益となりました。これも第1四半期として過去最高となります。この要因ですが、1つは海外売上高が前年同期比3.9倍の23.5億円と大きく伸びたことです。為替が期初予想の想定レート(13354銭)に対し円安に推移し、当社の受け取りが増える一方で、当社の非臨床事業の業務は国内で円ベースで行っていますので、円安時に海外売上高が伸びると採算が通常よりも良くなるという収益構造になっています。また、利益率の良い顧客専用コロニーの売上が計上されたことや、第2四半期と見込んでいた国内大型案件が第1四半期に前倒し計上が加わったことが要因です。

一方、経常利益は18.7億円となり、前年同期比で8.9億円、32.3%の減益となっていますが、これは為替差益で説明できます。前年の第1四半期の為替差益は16.8億円あり、今年度の1四半期の為替差益は2.9億円と14億円減っていることが要因になります。為替が想定レートよりも1145銭も円安となったのに、今期の為替差益が少ないなと思われた方がおられると思いますが、当社は今年に入り、為替により業績が大きくぶれないように、米国子会社へのドルベースの貸付金を株式に変換したので営業外に計上される為替の影響額は前年度と比べると大きく縮小されています。

営業外収益では、海外のグローバルCROとの合弁会社である新日本科学PPDの持分法利益が5.5億円となりました。前年同期を2億円上回り、第1四半期としては過去最高を更新しており、この数年続く順調な業績を維持しています。

一点だけ説明が必要なものが営業外費用に計上されている支払手数料2.4億円です。これは当社が米国Satsuma社の買収を発表して、公開買い付けにより、68日付で完全子会社にしていますが、アドバイザリー費用などを含め、当社が株式取得関連費用としてかかった費用の計上になります。

1四半期の業績と、業績予想の前提為替を6月末の14499銭に変更したことを踏まえて、上期の業績予想と通期の業績予想の修正を行いました。

まず、上期の業績予想ですが、売上高は、非臨床事業の受託試験の一部、金額にして2.7億円が下期以降に期ズレする見通しであることから期初計画を2.3億円未達になる予想ですが、利益はいずれも期初予想を上回ることを予想しています。人件費や試験材料費等のコストも大きく上昇していますが、上期の営業利益は前年同期並みになると予想しています。

通期については、非臨床事業において8月、9月に期中受注、期中売上となる案件がどれだけとれるかによっても下期は変わりますので、今回は、期初に予想した下期業績の前提は変えず、為替だけを13354銭を14499銭で洗い替えしたものに変更して、上期業績予想と合計したものに変更しております。