2022年3月期決算を発表、順調に推移しています

 みなさん、こんにちは。IR広報統括部長の岩田です。5月6日(金)の1520223月期の決算を発表しました。2ケタの増収増益となり、営業利益、経常利益、当期純利益はいずれも過去最高益となりました。

主因は、主力の前臨床事業で大型実験動物を用いた試験の需要が拡大していることによるCRO事業の好調です。核酸医薬や次世代抗体医薬など新規創薬モダリティ(ワクチン含む)の新薬開発が本格化していることが背景にあります。前臨床事業の受注高は前期比46.6%増の223.8億円となり過去最高となりました。受注は国内だけではなく、海外からも増えており、海外受注高は61.3億円と前期比96.1%増と大幅に伸び、海外受注高比率は27.4%(前期は20.5%)となっています。受注残高は194.9億円となり、これも過去最高の受注残高となっています。CRO事業の売上高は前期比17.5%増の1704億円と2ケタ増収となっています。好調な受注と豊富な受注残高を背景に試験室は高稼働となり、売上総利益率が大幅に改善したことからCRO事業の営業利益は前期比48.4%増の503億円と大幅増加になりました。営業利益率は29.5%です。前期の営業利益率が23.4%ですから6.1%ポイントも営業利益率が高まったことになります。

20223月期の決算発表と同時に、新年度:2023年3月期の業績予想も発表しました。営業利益は2ケタ増の4期連続最高益予想なのですが、経常利益は減益予想になっているので、なぜかなと思われた方もおられると思います。これは為替差益が大きく影響しています。当社は今年の2月2日に2022年3月期通期業績予想を再上方修正し、営業利益を38億円から41億円、経常利益を46億円から56.3億円へ修正しました。本日発表した実績では営業利益はほぼ計画通りでしたが、経常利益は70.7億円となり修正予想値を大きく上回りました。これは、2月2日時点での想定為替レートが1米ドル115円01銭だったのに対し、3月末の為替レートは122円41銭と7円30銭も円安になったことが主因です。現時点における当社業績に対する為替の影響は、子会社貸付金等の外貨建て資産があるため1円の円安は約1.2億円の為替差益が営業外収益として発生することになります。2022年3月期の為替差益が2月2日に想定したものより8.8億円多い、13.7億円も発生したことが2022年3月期の経常利益が計画を大きく上回る70.7億円になった要因であり、逆に新年度については為替差益がゼロの前提としていますので、減益予想となっております(新年度業績予想の想定為替レートは1米ドル122円41銭です)。

なお、本日、決算短信と同時に発表した補足説明資料には、経常利益について為替差損益の影響を除いたベースでの数字を記載しています。補足説明資料の5ページを見てもらいますと、為替差損益の影響を除いたベース(※これが実態に近いと思います)では2021年3月期:34.0億円⇒22年3月期:57.0億円、そして新年度の経常利益予想は60億円と増益予想となります。

本日は、「配当方針の変更に関するお知らせ」も開示しました。連結配当性向を新たに「30~40%を目処」と定めることとしています。

当社業績は順調と考えております。引き続き、企業価値向上に努めてまいりますので、今後も注目よろしくお願いいたします。